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2016年5月16日月曜日

drupa2016に向けて:『オフセット印刷 x デジタル可変後加工』の可能性

今回のdrupaでもデジタル印刷が話題の中心になりそうですが、会場には最新のオフセット印刷関連機材もたくさん展示される予定です。

下図は会場でデモが予定されている主なオフセット印刷機をまとめたものですが、目を引くのは、ほとんどの機種にUV乾燥機が付けられていることです。また、各機種とも自動化・スキルレス化対応が進んでいて、「短納期・小ロットの仕事を低コストで行う」方向性にさらに磨きが掛けられていることが分かります。

もう1点興味深いのは(私だけかもしれませんが(笑))、多くのオフセット機がB1サイズ(728mm x 1,030mm, 菊全判)機であることです。今回のdrupaではB1デジタル印刷機が注目され、あわせてB1サイズ対応デジタル後加工機もいろいろと発表されそうです、例えば、ScodixやMGIからは可変ニス加工や可変箔押しが可能な機材のB1対応機が出品されます。

こうした動きを見ていると、drupa後に「オフセット印刷 × デジタル可変後加工」という印刷サービスが話題になりそうな気がします。これまでは、デジタル後加工機は「デジタル印刷物を加工するもの」という常識(というか、思い込み)がありました。しかし、今やデジタル後加工機がB1やB2サイズに対応できるようになりました。また、デジタル後加工機がオフセット印刷物に対応できるという検証も進んでいます。

こうした状況を考えると、「オフセット印刷の画質の高さ」と「可変印刷の付加価値」を組み合わせた新しい印刷サービスが可能になりそうです。drupa会場では、実際のサンプルを見ながら、その可能性をしっかり確認しましょう!

ところで、今回のdrupaではKBAブースで菊倍判機 KBA Rapida 145 のデモが行われます。2008年のdrupaではVLF(Very Large Format)が話題になりましたが、その秋に起こったリーマン・ショックやその後の消費者のスマホ・タブレット端末利用拡大を背景に、VLFは印刷機材展ではあまり話題に上らなくなりました。そのVLFのデモが行われるなんてさすがdrupaです。やはり、drupaは楽しみがいっぱいです (^ ^)