印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2016年3月16日水曜日

drupa2016に向けて:デジタル印刷 3つの活用パターン

世界最大の印刷機材展 drupa2016 まで残り3ヶ月を切り、印刷関係者とお会いした際にdrupa が話題に上がることも増えてきました。このブログでも、drupaを意識した記事を増やしていきます!その1回目となる今回は、「デジタル印刷の活用パターン」について分析します。

drupa2016でもデジタル印刷は中心的な話題になると思われますが、デジタル印刷は現在市場でどのように使われているのでしょうか?私がいろいろお伺いしたり調べたりしたところ、デジタル印刷の活用パターンは大きく以下の3つに分けられます:

  • 『小ロットジョブ』への活用:
    • 既存オフセットジョブの置き換え
    • 個人やグループ、チームの印刷ニーズへの対応、など
  • 『印刷物のパーソナライズ』への活用:
    • DM
    • チラシやポスター、カタログ、パンフレットなどのパーソナライズ
    • 雑誌や新聞のパーソナライズ
    • パッケージのパーソナライズ、など
  • 『コミュニケーションのパーソナライズ』への活用:
    • CRM × パーソナライズ
    • デジタルマーケティング × デジタル印刷
    • IMC × デジタル印刷:
      • IMC:統合型マーケティングコミュニケーション

『小ロットジョブ』への活用については、コストや色を適切に管理できるツールやその活用ノウハウが整う中で広く使われるようになっています。このパターンの主なメリットとして「コスト削減」が挙げられます。おそらく、デジタル印刷の活用パターンで最も多いと思われます。

『印刷物のパーソナライズ』も、DMやチラシなど商業印刷物では広く使われていますし、新聞や雑誌でも少しづつですが利用が広まっています。パッケージの分野でも、お菓子やお酒などさまざまな商材で見かけるようになっています。これらは、結婚式やパーティなどのイベントで使われることが多いと思われます。

『コミュニケーションのパーソナライズ』とは、印刷物をお送りするタイミングや印刷物の表現などを受け手ひとりひとりに対してきめ細かく合わせることです。例えば、デジタルカメラを買い換える主なタイミングのひとつに「子供の運動会」があるそうです。ただ、運動会の開催日は学校によってさまざまです。これは、検討・購入のタイミングは人によってさまざまであることを示しています。こうした状況に、デジタル印刷も対応することが求められています。

このように、デジタル印刷が活躍できる場はどんどん増えています。しかし、それらの機会を実現するためには、特に『印刷物のパーソナライズ』や『コミュニケーションのパーソナライズ』という市場を拡大するためには、多くの課題を解決する必要があります。drupaでも、これらの課題を解決するためのソリューションが提案されることでしょう。

次回は、こうした課題を分析します。
お楽しみに!