印刷物をもっと「つくる」「使う」「残す」ことを支援する、ブライター・レイターのブログです。

2012年9月3日月曜日

『未来を破壊する』ためには決断することが必要不可欠

先週は、月曜日(8月27日)にJAGATさんで開催された『未来を破壊する』徹底討論会に参加し、土曜日(9月1日)にはこの本についての有志での読書会に参加しました。こうしたイベントにご参加された皆さんのご意見をお伺いする中で、印刷業界の暗澹たる未来を破壊するためには、「新しい常識」に沿った印刷サービスを確立・提供することに加えて、そもそも『未来を破壊する』ことに対する強い思いというか決心が必要不可欠であることを、改めて確認しました。

『未来を破壊する』では、そうした気持ちの部分について、例えば「起業家精神」という言葉で表現されています:

  • 究極的に必要なことは、印刷会社のオーナーが起業家精神を再度持つことである。「再度持つこと」と言ったが、印刷会社はかつて、今よりもずっと起業家精神が旺盛であった。しかし今では、印刷産業は起業家精神を失っている(第4章より)。
また、初版・第2版では未訳の部分(原書の157ページ)では、起業家精神について以下の様なこともかかれています:
  • 起業家とは、他の誰も持っていないアイデアを持ち、それに従って行動する人々のことである。彼らは市場の中に、他の人には見えないビジネスやサービス、製品を見ることができる。
  • 起業家は、人々が考えるようにリスクを取る人ではない。実際には、リスクを最小化しているのだ。目を大きく開けて状況に入り込み、自分が失敗を犯す危険に十分注意を払っている。
『未来を破壊する』のイントロダクション部分では、ビズケイト社(日本語版ではビズケア社となっていますが、お持ちの方は修正お願いします・・・)の創立者・社長であるピーター・ムイアー氏が、こうした起業家精神を発揮するかそれともしないかを、以下のように読者に問いかけています:
  • ジョー・ウェブ博士とリチャード・ロマノ氏は、あなたが外へ出て顧客の意思決定やコミュニケーションのプロセスに加わる方法を示すために、この本を著したのである。
  • 外へ出る価値があるのか、あるいは状況が良くなるのを願いながら同じことを繰り返し続けるのか、本書の読後にあなたは決断しなければならない。
多くの印刷会社にこうした「決断」についてお伺いすると、「もちろん『同じことを繰り返し続ける』という選択肢は無いよね」というお答えが帰ってきます。しかし、「よし、外へ出るぞ!」という決断をされる方は、私の経験からは限られているように思います。

『未来を破壊する』ためには、「外へ出るぞ!」という決断が必要不可欠です。先行きが不透明な市場環境において、外へ出るのは勇気が必要なことだと思います。しかし、「状況が良くなるのを願いながら同じことを繰り返し続け」ていても、先の展望は開けません。

このブログを読まれた方には、是非勇気を持って「外へ出る」(新しい取組みを始め、そして継続する)という決断をして、未来を破壊する取組みを始めていただければと思います。もし、こうした取組みに対するお手伝いが必要な方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせ下さい (^ ^)